更年期障害かも?とお悩みのあなたへ

こんな症状にお悩みではありませんか?

  1. 体のほてり・のぼせや、ホットフラッシュといった血管拡張と体温調整に関係する症状
  2. 肩こり,疲れやすい,頭痛,関節痛などさまざまな身体症状
  3. 不眠,イライラ,抑うつなど精神的な症状

更年期障害かも?とお悩みの方、多いと思います。
更年期障害の特徴は症状が多彩です。
下の図に代表的な更年期障害の症状を記しました。
おなたのお悩みにあてはまるものがあるのではないでしょうか?

漢方内科の症状図

※参考:【日本産科婦人科学会生殖・内分泌委員会.日本人女性の更年期症状評価表.日産婦誌.2011:53(5):833-888】を参考に作成

上の表であてはまるものが多く、更年期障害かなと思っても、安易に更年期障害と診断することは危険です。なぜなら、これらの症状が他の病気による症状ではないことを確認する必要があるからです。
まず問診や身体診察、採血検査などからほかの病気の可能性を除外します。

更年期障害とは?

閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。
更年期に現れるさまざまな症状の中で、他の病気に伴わず、日常生活に支障をきたしていない場合を「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。

更年期障害とは?

更年期障害の原因は?

女性ホルモン(エストロゲン)が低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。

更年期障害になったかなと思ったら

更年期障害は身体的因子・心理的因子・社会的因子が複雑に関与して発症しますので、まず十分な問診を行うことが必要です。その上で身体診察、採血検査でほかの病気の検索を行います。
診断の結果更年期障害と診断され、また一方で、生活習慣の改善や心理療法を試み、それでも改善しない症状に対して以下のいずれかの薬物療法を行います。

  1. ホルモン補充療法
  2. 漢方薬
  3. 向精神薬

松久医院では、このうちの漢方薬の治療をおすすめしています。

中国でまとめられた漢方の古典「皇帝内経素問(こうていだいけいそもん)」では、女性は7年ごとに節目があり、体や心に変化が起こると捉えています。
これによると、42歳あたりから白髪が生え始めるなど、加齢の兆しが見え始め、49歳ぐらいで閉経にいたると言われています。
昔は更年期や更年期障害(更年期症状)という概念こそありませんでしたが、その時期に起こったさまざまな不定愁訴(原因はわからないけどなんとなく調子が悪いこと)に対しては、漢方薬が使われていました。
今でも、検査では異常がないけれど、本人はつらい症状を持っている、いわゆる不定愁訴の治療は漢方治療がもっとも得意とするところです。
更年期障害(更年期症状)は漢方薬の使われる頻度が高い疾患のひとつといえます。

更年期障害になったかなと思ったら

更年期障害を東洋医学的に説明すると?

更年期に現れるさまざまな症状は、体内の“陽”の気が次第に衰えて、気力、体力共に虚してくることによります。これは年齢とともに“腎”が弱り、社会的なステージの変化による様々なストレスが、“肝”の疏泄の機能を悪くさせるからです。その結果、“気”や“血”の不調を引き起こします。
頭痛や肩こりは血の流れが滞る「お血」、めまい、気力や集中力の低下、 睡眠障害、耳鳴りなどは血が不足する「血虚」、のぼせやほてり、頭痛、動悸などは気の流れに異常が生じる「気逆」と捉え、これらを改善する漢方薬が処方されるのです。

漢方薬のよいところは、複数の症状に対して効果が現れることです。
また、漢方薬はその人の体質や体格などを考慮して処方されるので、その人とぴったり合えばよく効きますが、合わない場合はなかなか症状が改善されないということもあります。
その場合は、ひとりひとりに合わせて他の漢方薬に切り替えるなどの対応が必要となります。

松久医院では漢方専門医がおり、適切な診断の上、あなたに合った漢方薬をお出しします。
お悩みの方は一度お気軽にご相談ください。